PLASTIC SURGERY形成外科

形成外科について

形成外科は、生まれつき、あるいは事故や手術後などにみられる身体の変化に対して、これを外科手技によって形態解剖学的に、また、機能的にも正常にすることで患者さんを社会に適応させることを目的とするものです。 

主な治療内容

  1. 体表変形
    口唇裂:口びるが割れているもの、
    口蓋裂:口の中が割れているもの、
    小耳症:耳が小さいものないもの、
    多指合指症:指がくっついていたり数の多いもの
  2. 外 傷
    顔面軟部損傷:皮膚が切れたり擦りむげたりしたもの、
    顔面骨折:鼻の骨が折れたり、頬の骨や顎の骨が折れたもの
  3. 皮膚腫瘍 良性皮膚腫瘍(母斑:茶あざ 青あざ黒あざなど 、血管腫:赤あざ、その他の腫瘤)、悪性皮膚腫瘍(皮膚癌など)
  4. 後天性欠損(悪性腫瘍切除後の再建:たとえば乳癌の手術後の乳房再建など)
  5. 熱 傷:やけどのこと
  6. 瘢 痕・瘢痕拘縮、ケロイド(やけどやけがの後にできたきずあと、ひきつり、きずが赤く盛り上がったもの)
  7. 皮膚潰瘍:(放射線障害、褥瘡、うっ滞性潰瘍などで、皮膚がなくなった状態)
  8. その他の変形顔面神経麻痺、顔面片側萎縮、リンパ浮腫眼瞼下垂 など)
  9. 手の外科
  10. 美容外科
    外 鼻:隆鼻術など、
    眼 瞼:二重の手術など
    シ ワ:除皺術 など、
    肥 満:脂肪吸引術など、
    禿髪の治療,医療脱毛、ピアス 他

形成外科略史 – Brief History

古代インドでは紀元前600年頃から造鼻術が行われていたとされています。
その後東西交流と社会的要請につれて発展してきました。
近代になり、1829年、ドイツの外科医Johann Friedrich Dieffenbach(ディーフェンバッハ)は今日用いられている数多くの手術手技を考案しました。また、 1838年には同じくドイツの外科医、Eduard Zeis(ツァイス)によって形成外科の教科書が出版されています。 第二次大戦になり、麻酔学の発達と抗生物質の発見に呼応して外科手術は大きく変革 し、特に1960年代から形成外科が生んだ数々の手術手技の新しい開発は過去20世紀の業績を上回る成果を上げています。
我が国では1958年11月、日本形成外科学会が設立され、1975年に医療法による一般標榜科として正式な診療標榜「形成外科」が認められ、 形成外科認定医制度(現在は専門医)が発足しました。
現在、日本形成外科学会会員数は4000名あまり、専門医は約1300名にのぼります。

当院の形成外科治療

主な専門分野

リンパ浮腫

眼瞼下垂

逆まつげ(逆さまつげ)

逆まつげ(逆さまつげ)は、何らかの原因でまつげが眼球側へと向いてしまい、眼球に接触し始める状態で、逆まつげになると角膜をまつげが傷つけたり、結膜炎を起こして視力を低下させてしまうこともあるので、早めの治療が大切です。
原因としては、主に以下の4点が挙げられます。
  1. 生まれつきのまぶたの形状や余剰皮膚による先天性のもの
  2. 加齢によりたるんだ皮膚がまつげを内側に押し込んでしまうケース
  3. 加齢によりまぶたを支える筋肉が衰え、まぶたがまつげと共に眼球側にひっくり返るケース(退行性眼瞼内反症)
  4. 外傷などの影響で、まつげの毛根の方向が変化するケース

逆まつげの治療

埋没法

まぶたに細い特殊な糸を埋め込んで、その力でまつげの方向を外向きにする方法です。 メスを使わないので傷が残らず、ダウンタイムが短いというメリットがあります。

切開法

逆まつげの生えぎわの余分な皮膚を切除し、まつげが外側に向くよう調整しながら、組織内部を固定します。

眼瞼下制筋前転法

緩んでしまった下まぶたを下げる筋肉(下制筋)をまぶたの軟骨に縫合し直す手術です。

逆まつげ治療の費用

こちらの治療は、保険適用となります。

片 眼
00,000円(税込)
両 眼
00,000円(税込)

顔面神経麻痺

皮膚皮下腫瘍

ワキガ/ワキ汗(原発性腋窩多汗症)

ワキガ/ワキ汗についての治療方針

ワキガの臭気は、腋毛の下にあるアポクリン腺という汗腺から出る汗が、皮膚表面の常在菌と反応して分解されることによって生み出されますが、多汗症の方はアポクリン腺の数が多く、分泌される汗の量が多いため、腋からの匂いが強くなることが原因の一つとされています。
そのため、多汗症によるワキガの場合、発汗を抑えることでワキガを抑制することが可能です。
多汗症の治療は、ミラドライなどの治療機器による治療、塗り薬による治療、ボトックス注射、外科手術など様々ですが、当院では「原発性局所多汗症」と診断された場合に保険適応のボトックス注射外科手術を中心に行っています。

原発性局所多汗症明らかな原因のない局所的で過剰な発汗が6ヶ月以上続き、 以下の6項目のうち2項目以上あてはまる場合に「原発性局所多汗症」と診断します。

  1. 最初に症状が出たのが25歳以下
  2. 左右対称性に発汗を認める
  3. 睡眠中は発汗が止まっている
  4. 週1回以上の多汗のエピソード
  5. 家族にも同じ疾患がある
  6. ワキ汗で日常生活に支障をきたしている

原発性腋窩多汗症を原因としないワキガ、ワキ汗の下記の治療に関しては、自由診療となります。

ボトックス注射

ボトックスは、ボツリヌス菌がつくるタンパク質から生成された薬で、腋窩に注入することで交感神経から汗腺への情報伝達を遮断します。
効果は通常2~3日で現れ、4~9ヶ月程度持続します。効果を維持するには、4ヵ月以上の間隔で反復して投与が必要です。治療時間は麻酔クリームの塗布も含めて両脇で約40分程度 です。

ボトックス注射の費用

症状により、保険適用となります。

1割負担
00,000円(税込)
3割負担
00,000円(税込)

ワキガ手術(皮弁法)

わきの皮膚を1カ所、シワに沿って1~1.5cmほど切開し、皮膚の下のアポクリン腺という汗腺(汗の出る組織)をハサミで取り除きます。
皮弁法はアポクリン腺を確実に除去することが可能で、一度除去したアポクリン腺は再生しないので、再び多汗やワキガ臭に悩まされることはなくなります。
傷口も、切開位置の選定、丁寧な縫合により、極力目立たないように配慮します。
手術時間は片側あたり45分程度で、両ワキを同時に行うことも、体に負担をかけないように片側ずつ行うことも可能です。

ワキガ手術(皮弁法)の費用

症状により、保険適用となります。

1割負担
00,000円(税込)
3割負担
00,000円(税込)

一般形成外科

この街のクリニックとして、身近で頼れる「かかりつけ医院」としても、信頼していただける存在でありたいと思っています。

できるかぎり優しく、痛みが少なく、きれいで、丁寧な治療を心がけています。

傷の処置は痛みを伴う場合もありますが、当院ではこれまでの経験や技術を活かして、できるだけ痛みが少ない、優しい治療を心がけています。